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平均律と純正律の違いを聴き比べ! 長三和音の響きはどう変わる?

理系視点で音
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タルンです!

吹奏楽の基礎練習では、和音を合わせる練習をする機会が多いと思います。しかし、チューナーの針を中央に合わせただけでは、指揮者からOKが出ないことも少なくありません。

今回は、チューナーの針を合わせるだけでは和音が整わない理由を、長三和音における平均律と純正律の違いから説明します。管楽器は演奏中に音程を調整できるため、周囲の音を聴きながら純正律に近い響きを作ることが求められます。 響きの違いを聴き比べられるよう、音声データも用意しました。ぜひ実際の音を確かめながら、最後まで読んでみてください。

長三和音

いわゆる「ド・ミ・ソ」の和音です。基準となる音(ド)に、長3度上の音(ミ)と完全5度上の音(ソ)を重ねて作ります。ピアノの白鍵を1つ飛ばしで弾く形では、「ファ・ラ・ド」や「ソ・シ・レ」も長三和音です。

平均律と純正律

ある音の1オクターブ上は、周波数が2倍になります。その間にある音の高さをどのような関係で定めるかによって、音律の仕組みが変わります。ここでは、平均律と純正律の違いを見ていきましょう。

長三和音を鳴らすと、平均律と純正律では響き方に違いが生まれます。まずは、B♭の長三和音を聴き比べてみてください。

平均律の長三和音の音声データ
純正律の長三和音の音声データ

いかがでしたか? 平均律で調律されたピアノやキーボードの音に慣れていると、純正律の響きを平坦で物足りないと感じるかもしれません。一方、平均律の和音を注意深く聴くと、「うなり」や「ボコボコ」「ゴロゴロ」とした揺れを感じることがあります。

今回は

平均律

平均律は、1オクターブを12の半音に均等に分ける音律です。ただし、周波数の差を単純に12等分するわけではありません。隣り合う音の周波数を一定の比率にし、その比率を12回掛けると2倍、つまり1オクターブ上になるように定めています。

純正律

純正律では、基準となる音との周波数比が単純な整数比になるように音程を定めます。 純正律の長三和音では、3つの音の周波数比を4:5:6にします。単純な整数比で音が重なるため、平均律よりもうなりが少なく、澄んだ響きに聴こえます。

純正律での音程の取り方

チューナーは、基本的に平均律を基準として音程を表示します。ドを根音とする「ド・ミ・ソ」の長三和音では、ドを「根音」、ミを「三音」、ソを「五音」と呼びます。

ドを主音とする長調で「ド・ミ・ソ」の和音を合わせるときは、次のように音程を調整します。

  • 根音:チューナーの中央を目安にする
  • 五音:平均律よりわずかに高めに取る(約+2セント)
  • 三音:平均律より低めに取る(約−13.7セント)

三音は、根音から見ると長3度、五音から見ると短3度の位置にあります。そのため、根音と五音の高さを単純に二等分した位置ではありません。ここでは厳密な計算よりも、短三和音と混同せずに三音の役割を捉えるためのイメージとして覚えておくと便利です。

五音の調整幅は小さい一方、三音は予想以上に低くする必要があります。三音がどの程度変わるのか、次の2つの音声データで聴き比べてみてください。

平均律の三音
純正律の三音

練習ではどう進める?

私が所属してきた楽団では、いずれもおおむね同じ手順で練習していました。具体的には、次の工程で和音を組み立てます。

  1. 自分が和音の中で根音・三音・五音のどれを担当しているかを確認し、音程の取り方について認識をそろえる
  2. 根音の音程を合わせる
  3. 根音を鳴らしたまま五音を重ねる。五音の音程が合っていなければ、五音だけを調整する
  4. 根音と五音が合ったら三音を重ねる。三音は、根音や五音より控えめな音量で入る
  5. 最後に、全員で同時に音を出して響きを確認する

私の楽団で基礎合奏をするときは、次の2点を必ず実践しています。

  • 自分が和音の中でどの音を担当しているかを把握する
  • 三音の担当者は周囲の音を聴き、自分の音程をどう調整するか考える

曲中に出てくるすべての和音を一つひとつ調整するのは難しいものです。そのため、和音練習を通して、「周りの音を聴き、自分はどう吹けばよいか」を考える習慣を身につけてもらうことを大切にしています。きれいな響きを実際に体感することで、音を合わせる楽しさを知り、よりよい響きにするにはどうすればよいかを自分なりに考えられるようになります。

まとめ

今回は、長三和音を例に、平均律と純正律で響きがどのように変わるかを紹介しました。

基本の考え方は、根音を基準に、五音はわずかに高め、三音は低めに調整することです。チューナーの数値だけに頼らず、周囲の音を聴きながら澄んだ響きを探しましょう。

今回は説明をわかりやすくするため、「ド・ミ・ソ」の和音に絞りました。「ファ・ラ・ドでは、どのように音程を取るの?」という疑問については、別の記事で取り上げます。

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